Co-Writing Farm Official blog

クリエイター集団Co-Writing Farm(CWF)のオフィシャルブログ。メンバークリエイターの日々の活動などをカジュアルにお伝えします。

DTM機材、30万あったら何を買う?

こんにちは、作曲家のペンギンスです。

前回に引き続き、これからDTMを始めようという方に向けてのエントリです。「これからDTMを始める」という意味なので、シンガーやプレイヤーなどパフォーマンスミュージシャンとして活動されている方でも、DTMを本格的に自宅で始めるぞ、という人には有益な内容になっていると思います。

山口哲一さんのこちらのエントリでも紹介されているとおり、機材をゼロから揃えます、という状況では、新たなPCを買うことを含めてもまずは30万円で十分な予算かと思います。その予算があったら実際問題、何を買えばよいか、今回は具体的なプランを考えてみたいと思います。

【前提】

・予算30万(消費税込み)
・サブスクは除外
・PC含めて機材をゼロから揃える
・シンガー、ギタリスト、キーボーディストなど出自を問わない
・目的は自分で作曲して、作家としてのdemoを完成させること
・コーライトも必要に応じてする

・PC

MacBook Airの一番安いやつ ¥104,800-
→十分すぎると思います。予算に余裕があればメモリを16GBに増設したり、外付けストレージを足したりすればよいと思います。(2020年現在)

オーディオインターフェース

ZOOM TAC-2 ¥17,800-
→なんのことはない私が自分で使っている機材です。安いですが・・・なんの不自由もありません。ライティングキャンプなどにも簡単に持っていけるし、いうことなしです。

・スピーカー

JBL 104-BT-Y3 ¥22,600-
→これ安いのにすごいです。小型のやつが最近高性能すぎます。

DAW

Logic Pro X ¥24,000-
→最初は内蔵音源とプラグインで十分すぎます。

・ソフトウェア

Melodyne 5 assistant ¥36,000-(300USD)
→とりあえずこれがあればボーカル修正ができますので。Logic Pro X内蔵のFlex Pithcという機能もありますが、こればかりは専用ソフトがよいです。

iZotope Ozone 9 Elements ¥2,900-

Splice(サブスク) 説明は省略しますが、サブスク型のサービスのド定番なので、加入して損はないかと思います。(J-POP/K-POP/グローバルPOP向けです)

・入力用キーボード

KORG microKEY Air-49 ¥12,500-
→キーボーディストの私としては61鍵盤ほしいのですが、誰にでもオススメするとなると入力用の49鍵盤で十分ではないかと思います。あと、キーボーディストならこれにダンパーペダルが欠かせません。

ダイナミックマイク

SHURE SM58 ¥12,800-
→迷ったんですがとりあえずダイナミックマイクでいいと思います。コンデンサーマイクって取り扱いに気をつけないと壊れやすいし、設置方法なども気を使うので、手持ちのダイナミックマイクでしばらくは大丈夫なんじゃないかと思います。不便、不満を感じたらコンデンサーマイクのエントリーモデルとしてRODE NT-1やAudiotechnica AT-2020、MXL V67Gなどを買えば良いと思います。

・ヘッドフォン

SHURE SRH840 ¥19,400-
→オススメです。永遠のスタジオド定番SONY MDR-CD900STはさすがにこれから音楽を始める人にどうなのか?というのと、あれもシャリシャリしたローの弱い特性なので、今時ならこれもよいのではと思います。実際900STと併用していますが、ちょうど相互補完的です。

ここまでの総額¥252,800-(税抜)。
意外と安い!

あとはポップガード(マイク用)やケーブル類を揃える感じですね。
ケーブル類は意外と高いです。XLS-XLSとかXLR-XLRの一般的なシールドでも3mならOyaideやBELDEN製品で4-5,000円という感じでしょうか。なのでここからスピーカーケーブルをLRセットで4000円×2=8000円、そしてポップガードその他、1万円以上を追加で使ってしまい、最終的に税込みでギリ30万に収まる、というイメージです。

【ポイント】

・スピーカー、オーディオインターフェース等「音の通り道」に金をかけろ
→機材は音源(ソフトシンセやギターなど)からはじまり、オーディオインターフェースやケーブルなど、音が通過していく回路の中で一番安い回路の音=我が家の一番しょぼい機材の音になります。なので一点豪華主義は基本的にあまり意味がないです。予算内で全てを一定のレベル以上の機材、ケーブルに保つことが重要です。

・おそらく華やかな流行のソフトシンセや最先端のプラグインが掲載されていないと思いますが、一番大事なものはPCを軸としたハードウェア一式で、ソフトウェアはまずはオールインワンDAWをしっかり購入すればよくて、ソフトウェアはそのあとでいいと思っています。「そのバンドル本当に必要ですか?」と自らに問いかける姿勢が大事だと思います笑。

・ギタリストはギター本体が命、キーボーディストはピアノ音源が命、ボーカリストはマイク+プリアンプが命、といったように、あとはそれぞれの出自、アイデンティティに合わせて、譲れない部分に追加の予算を投入すればよいのではないかと思います。

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いかがでしたでしょうか。DTM機材、予算を30万と制限してもかなりハイレベルなスタジオの完成ですね。無料からはじめて、本気でプロフェッショナルとしてやっていくのであってもこの程度の予算感でも、お金を使えばだいぶ見えてくる世界が変わってくる、ということだけ覚えておいていただければと思います。

なお、各機材についてはペンギンスの独断と偏見で、2020年11月現在の音楽制作事情を基にチョイスしました。各機材どうしの相互の相性、ハードとソフトの対応状況をチェックした訳ではないので、購入にあたっては各自で各機材の最新の対応状況を必ずご確認ください。価格についてもwebでざっと調べて概算の市販価格を載せていますので、多少の上下はご容赦ください。機材の直リンクを貼っていないのは最安価格の保証ができかねるためです。

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